「じいちゃんが今日の朝死んだ。」

父が玄関を開けしなに筒木のばあちゃんはそう言った。

僕はリビングでテレビを観ていたが振り返って顔を玄関先に向けた。

「そうですか。」と父は言った。

筒木のばあちゃんは、

「ただそれだけ。」

と言って、そのまま帰っていった。

僕はまたテレビを観ていたが何も頭には入ってこなかった。

黙ったまま戻ってきた父は、

「この女老けた~♪」

と唄うように言った。大物女優がテレビに映っていた。

「この男ハゲた~♪」

次に父はそう言った。城島茂が画面の中にいた。

この世は狂ってる。

僕はそう思った。

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